この作品における‘魔法’について

禁忌と呼ぶべきもの

ハードな世界観で人気を集めている今作での主要キーワードとなっているのは、何といっても『魔法』だ。魔法はライトノベルだけに留まらず、あらゆる作品に用いられやすいテーマだ。一般書籍については少し浮いてしまう内容だが、漫画やアニメなどでは用いる事が当然のようなものとなっている。また魔法については現実においても幾らかその存在が信じられていた時代もあったが、現代において完全にオカルトな話となっているためその存在を信じる人はかなり数ない。

魔法といえばどんなイメージを持っているだろうかと考えてみると、一般的に言えば『何でも出来る万能な力』といった見方をする人が多いかもしれない。あらゆる法則性に捉われる事無く、どんな事象をも具現化することが出来るものであると、そんな風に見ている人が多いと思う。それはこのストレイト・ジャケットについてもそうだ、魔法が確固たる物として存在するようになってからというものの、それを行使する人々の生活は画期的なまでに変化をきたすことになる。しかしその一方で魔法を行使し続けることで、魔族化という身の危険を纏うことになる。

ストレイト・ジャケットにおける魔法とは一体何なのか、ここからはそんなストレイト・ジャケットにおける『魔法』という重要なキーワードについて話をしていこう。

魔法という存在

ストレイト・ジャケットの世界における魔法とは、誰もが創造し得る万能の力として表現されているが、その反面で使い続けることによって魔族と化してしまうという諸刃剣としても見ることが出来るものだ。そんな魔法とは、いわゆる虚数界面と呼ばれる場所から事象世界面に干渉する事によって、使用者の意思を具現化させることが出来る技術であると表現されている。例えばだ、医師として活動している人間が処置中の患者の治療に魔法を使うとして、その際に治療する力として望むことによって、その本来ありえない精神の世界から未知のエネルギーを供給されることで、どんな不治の病をも治すことが出来る。作中でもこの魔法を使える人間は多くなく、だからこそ裕福な環境に置かれやすくな一方で、人々から蔑みの対象として見られてしまっていた。

ただこの魔法と言う技術の起源については作中においても明らかになっておらず、また力の性質などから迷信の秘儀として、オカルトという風にかつては扱われていたが、それらを学術的に体系化することに成功した、一人の学者によって魔法という存在は世間から認知される。魔法を体系的に解析することに成功した人物とは『ジョージ・グレコ教授』という人間で、彼によって人が行使する事の出来る技術として多方面に応用することが出来る基盤を形成した。ただ初めから制御できていたわけではない、作中で当然のように使用されるまでには数多の実験と試行錯誤を経て完成したものだ。何人もの魔法士がそうした努力を重ねたことで魔法を現代技術として迎え入れることが出来るまでに普及したものの、その後グレコ・ジョージに続いて魔法を解析することが出来た学者はおらず、また発見した張本人も謎の失踪を遂げてしまったため、詳しい解析を続けることができない、根本的な発見を垣間見る事は出来ていないという。

何もかも分からないまま使用し続けているため、当然その危険性を取り除く解決策も見出せていない。魔法を行使することで魔族化する、その原因となっているのは魔法を行使することによって体内に蓄積されてしまう、ある物が生じているという。

呪素という名の呪い

魔法を使うことによって体内に『呪素』が蓄積されていってしまう、この呪素が一定量を超えてしまうと、肉体が人間ではな異形の化物へと変化してしまう。魔法を使い続ける道を選ぶなら、この呪素とのバランスに気をつけなくてはならない。主人公のレオネットもそうした危険性を覚悟して魔法士として活動している。

そもそも呪素とはなにかだが、こちらも詳しい事情を解析出来ておらず、詳細なところが不明とされているため、魔法同様に研究が続けられていた。そしてこの呪素というものの存在は魔法という技術が世界に顕現したことによって、本来そこにはなかった物が存在するきっかけを作り出したのも魔法の影響である。本来そこになかった、コレは呪素も例外なく元々は現実の世界に存在するはずの無いものだった。呪素と呼ばれるものが登場し始めたのは魔法が実際に人々に認知され始めたと同時に、世界中に散布されることとなった。そのため、人間全ての個体に量的なものはともかくとして、誰もが呪素を抱えていることを意味しており、誰もが魔法を使うような場面になれば魔族と化してしまう状況にある。

魔法を使うことで生じる呪素、しかしそれは人間すべてに当然のように存在するようになったモノであり、そして呪いとして分析することが出来る。

作家講座

魔族という存在

魔法を使い続け、呪素という名の呪いを溜め込んで変化した異形の化物が魔族だ。魔族として体現すると元々あった人間の精神は既に崩壊しており、自我という物は破綻しているため、人間という弱者を見つければただ貪り尽くすように嬲る。だがその存在も魔法が技術として体系的に確立されていない時期には存在そのものが疑われていたが、作中の世界観においては明確にその存在が明らかになっており、そしてそれらは人間にとって脅威となる存在であるとも見られている。

魔族といっても一言で全てを分類する事はできず、またその魔族にも種類が存在しており、

  • ・男爵/バロネージ級
  • ・子爵/ヴィスコント級
  • ・伯爵・カウント級
  • ・侯爵/マークウィス級
  • ・公爵/デューク級
  • ・魔王/ルシフェル級

といった6つの階級に分類することが出来る。上記は下にいけばいくほど脅威度も高まり、最高位となっている魔王/ルシフェルは作中において一度限りしかその存在を確認されていないと言われている。

魔族を狩る、戦術魔法士

呪素が蓄積された魔族を討伐する者達、それがいわゆる魔法士の中でも戦闘に特化した『戦術魔法士』という存在だ。主人公のレイオットもこの戦術魔法士として、魔族を狩る側として存在している。基本的な戦闘スタイルとして銃をもちいた攻撃で狩っていく、その戦いは常に死線となっており命を落とす危険性と隣りあわせとなってるのも事実。またその強大な力ゆえに、本来なら資格を取得したモノでなければなれない職業であり、またその危険度と試験というものがつりあっていないことから人手不足にも悩まされていた。またこの資格を取得する事無く、無資格でレイオットと同様に活動している無資格の戦術魔法士が多く存在している。そんな資格を有していない戦術魔法士はレイオットのような例外を除いて、その力を乱用して犯罪を繰り返し犯しているといった危険度もあって、非常に危険な犯罪者として見なされている。

少し駆け足で説明してしまったが、ストレイト・ジャケットという物語はこのようになっている。これ以外の設定に関しても非常にこと細かい詳細な情報によって、この世界観を形成しているのでその点を良く見ながら作品を見ていただきたい。

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